クロムハーツの歴史~ブランド編~

~設立~

リチャード・スターク(Richard Stark)が革製品のセールスを生業としていた頃、彼はハーレーダビッドソンで全米中をセールして回っていました。その時に同業者のジョン・バウマン(John baumann)と知り合って意気投合し、共同で事業を始めるようになります。2人はそのビジネスの傍らで、既存のメーカーのバイク用ファッションにどうしても満足できず、自分たちが身に着けたいと思う物を自分たちで作りたいと思うようになり、やがて、彫金職人であったレナード・カムホート(Leonard Kamhout)を巻き込んで、本格的にバイク用ファッションのビジネスを1988年にスタートさせました。これがクロムハーツを創業したとされる3人の出会い・クロムハーツ誕生の瞬間です。

~飛躍~

設立の翌年1989年には、リチャードの友人が監督をつとめた映画「チョッパー・チップス・イン・ゾンビー・タウン」(Chopper Chips In Zombie Town)で衣装を担当することになり、これがスタートしたばかりのブランド、クロムハーツにとって最初の大きな転機となりました。当時を振り返って、リチャード自身はこのように語っています。「その頃は制作費もなかった。だから高価なシルバーの装飾も何もなく、今見てもクロムハーツだとは誰も気付かないだろうね」と。それほどシンプルなレザーライダースでしたが、この衣装担当の一件が口コミで広がり、バイカーの中で認知度が広がっていきました。

もともと当時のクロムハーツは、レザーのバイカーウェアが中心で、ウェア用にオリジナルなボタンやジッパーなどのパーツを作って販売していましたが、この認知の広がりを受けて、それらのパーツを独立した商品として販売することになりました。そして、バイカーからさらに人気ロックミュージシャンたちへと評判が広まっていったのです。

最たる例はガンズ&ローゼズ(Guns N’ Roses)のボーカル、アクセル・ローズ(Axl Rose)や、ギタリストのスラッシュ(Slash)が、クロムハーツのシルバーアクセサリーを愛用していたことにより、バイカーの枠を超え、広く知れ渡ることとなり、ブレイクへつながったと言われています。

80年代から、90年代に全盛期を迎えたハードロックというジャンルは、特にバイカースタイルを愛するようなフォロワーを多く抱え、時代の潮流に乗って、クロムハーツは高級シルバーブランドとしての地位を確立させていきまいた。

このことからもわかるように、クロムハーツの歴史、ブレイクのきっかけには、ロックや、パンクといった、音楽との密接な関係性があるのです。

~現在~

リチャード・スタークの娘であり、ミュージシャンでもあるジェシー・ジョー・スターク(Jesse Jo Stark)もデザインに加わるようになり、現在ではクロムハーツのヘッドデザイナーを務めるまでに至っています。そして現在ではライダースジャケットやウォレットなどのレザーアイテム、ペンダント、ブレスレットなどシルバーアクセサリーだけにとどまらず、キャップやアイウェア、家具、ジッポライターや携帯ストラップなどの雑貨まで、様々な商品を精力的に生み出し続けています。

従来のクロムハーツといえば重厚で無骨なハードロック路線のデザインが多いものの、ジェシーが手がけたラインは、パンキッシュなアイテムが多く、かつ女性的な繊細さを兼ね備えています。
無骨なROCKスタイルだけではなく、PUNKを取り込み、女性的な繊細さや、スタイリッシュさをプラスすることで新たなる変革を遂げたのです。

ジェシーのこの試みは、軸は変わらないまでも、過去に固執することのない、クロムハーツの新たなブランドとしての姿勢を誇示し、新たなファンを獲得することとなりました。

今後もミュージシャン、アーティストをはじめとする著名人・セレブリティら多くの人に支持され、ますますその人気は高まっていくことでしょう。

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